台南旅行のお土産なら、やはり現地でしか買えないものが良いですよね。日本では、有名なお土産用お菓子は、全国展開されてネット通販などでも買えることが多いですが、台湾にはまだまだ、その土地に行かないと買えない、という人気商品がたくさんあります。今回はそんな台南でしか買えないモノ、かつ、レトロな店構えで雰囲気抜群！という、二軒をご紹介したいと思います。

林永泰興蜜餞行でドライフルーツを買おう

こちらのお店は、安平老街の中にあります。安平古堡のすぐ近くの繁華街ですね。訪れた日も、たくさんの修学旅行生たちを見かけましたので、台湾の人にとっても観光地なのだと思います。

この通りが、安平古堡へと向かう古堡街で、この通りの脇道が安平老街です。わかりにくいですが、その脇道へ入って行く人が多いので、流れに付いて行きましょう。

観光客がたくさんいます。それでも、この日はまだ少ない方だったようで、後から、混んでいると人で渋滞してなかなか進まないこともあると聞きました。

ここが安平老街の入り口です。鄭家という牡蠣料理屋さんの角と覚えて下さい。

細い通りに、お土産屋さんや乾物屋さんがひしめき合っています。かなり客引きされますが、しつこくはないですよ。試食が出来るお店も多いので、色々見てみましょう。

グアバのジューススタンドですね。台湾ではどこでもよく見かけます。

こちらが、林永泰興蜜餞行です。なんとも趣のある店構えですね。かなり年季の入った看板が特徴的です。小さいお店ですのでよく見ていないと、うっかり通り過ぎてしまいます。

薄暗い店内に入ると、たくさんのドライフルーツがこれでもかというくらい、棚に並んでいます。ビンテージもののように見えますが、そういうわけではなく、お店の奥で小さいパックで小売りされているものと、内容は同じだそうです。

ここで売られているのはドライフルーツの一種なのですが、蜜餞（ミージェン）といって、乾燥させたフルーツや植物を、砂糖漬けにし、さらに漢方（甘草や陳皮など）で風味漬けしたお菓子です。こちらのお店は蜜餞の老舗で、小さい店舗ながら、次から次へとお客さんが入ってくる、大人気店です。

お店の奥に、たくさんの蜜餞がカゴに山積みされて置かれています。種類も多く、同じフルーツを使った、違う風味のものがあったり、本当に迷ってしまいます。マンゴー、クランベリー、ハイビスカス、グアバ、梅、キウイなど、多くて選ぶのが大変です。

ゆっくり見たいのに、どんどん人が狭い店内に押し寄せてきて、全然ゆっくり出来ない点だけが残念です。

私たちが訪れた日は、お店のお母さん一人で店番されていて、大変だろうなぁと思いました。レジスターなども古いタイプのものを使ってお会計されていて、何十年も前にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえるお店です。

こちらが私が購入した、マンゴー、ハイビスカス、グアバの三種です。

ハイビスカスはティーバッグに入れて一晩水出しにすると、甘酸っぱいハイビスカスティーが出来ましたよ。クエン酸やビタミンＣがたっぷり摂れて、おすすめです。

ハイビスカスは洛神花という名で呼ばれるのが台湾では一般的なようです。ローゼル（Roselle）とも言ったりするようで、お花の形を見る限り、観賞用のハイビスカスそのものというよりがくと蕾の茎近くの部分を使っていると思います。

なんだか蕾っぽいですよね。硬いというほどではありませんが、歯ごたえがあって、酸味と甘味のバランスが良くとても美味しいです。体にも良さそうな味。

こちらはマンゴー。肉厚でマンゴーの風味が凝縮されています。甘草かな？漢方が使われているのでほんのり漢方の香りもしますが、強すぎることはなく、癖になる味なのであっという間に一袋食べてしまいました。香港のお土産で有名な陳皮梅のような感じに似ていると思います。どちらもおすすめ！

◆DATA
台南安平區延平街84號
定休日　火曜日水曜日
営業時間　11:00~21:00

連得堂餅家

こちらは台南で最も有名な、手焼き煎餅のお店です。

ご主人が一枚一枚手焼きしているため、生産が追い付かず、一人二袋まで、という制限があります。最近、日本の雑誌でも紹介されたようで日本人のお客さんも増えて来たようですが、かなりローカルでわかりにくい路地裏にお店を構えていらっしゃいますので、しっかり調べてから行かれることをおすすめします。

個数制限があるのは、玉子煎餅と味噌煎餅のみですので、それ以外の麻荖という揚げ餅のようなお菓子はいくつ買っても問題ありません。どれも香ばしくて美味しかったです。

お店はすごく雰囲気のある佇まいで素敵ですよ。八畳？くらいの土間に、ご主人が座って黙って静かに焼いていらっしゃいます。卵煎餅の甘いなんともいえない香りが店中に漂っていて、幸せな気分になります。

お店の前に、試食用に卵煎餅と味噌煎餅が置かれていますので、ぜひ試食してみてください。私は卵煎餅のほうが好みでした。味噌煎餅ももちろん味噌の風味がしっかりしていて美味しいです。どちらも瓦煎餅のようなしっかりとした、歯ごたえのあるタイプです。お値段は卵が30元、味噌が35元。

この日はたまたま、空いていた時間にお邪魔しましたので、奥様とも少しお話を出来ましたが、週末は長い列が出来てしまうそうです。大変ですね。

こちらが一袋150元で売られている、揚げ餅のようなお菓子です。昔懐かしい味がします。友人のお母様が大好きとのことで、買って帰りましたが、とても喜ばれました。

なんとも言えない、雰囲気のある静かな路地です。昔の台南は、日本の下町と同じように路地もこんなに狭かったんでしょうね。タクシーで来られる方は、手前の北忠街と崇安街の交差点、路地の入り口で降りたほうがいいかも知れません。

早速帰って食べてみました！卵の風味がかなりしっかり感じられてとても美味しかったです。硬さはありますので、歯が弱い方や小さい子供さんには向かないかも知れませんが、歯ごたえがあってサクサクしていて、甘さも程良く、私はとても気に入りました。おすすめですよ！

こちらは味噌煎餅。硬さは同じくらいですが、味噌の風味がほんのりして、甘さはやや控えめ。お酒とかにも合うかも知れないですね。

◆DATA
台南市北區崇安街54號
営業時間
月～金　8:00~20:00
土日　8:00~18:00

おわりに

今回は、台南でしか買えないお菓子のお土産屋さんを2店、紹介致しました。どちらも、お店自体がすごく味があって、古き良き時代を彷彿とさせてくれます。もちろん味も美味しいですし、ぜひ機会があればどちらも訪れて欲しいです。店舗はどちらも少し狭いですので、大きな荷物を持って行かれる方はお気を付け下さいね。美味しいものが本当にたくさんある台南、ぜひぜひ行ってみて下さいね！